一般的に、芸術は移住食あって2の次、3の次のものと捉えられるのは否めません。苦しい時に絵を描こうとかピアノを弾こうとか普通の人はあまりできませんよね。

逆に気分転換に没頭してピアノを弾くとスッキリするんだという人もいるかもしれませんが、一般的に。自発的に芸術を思い出すのは、少し余裕のある時だと思います。

不況になると、絵を買う人は減りそうですよね。特に作家を中心とした美術業界は、経済に左右されるのでしょうか?気になる経済との関係をご説明します。

○あおりを直接感じるのは現代アートです

ここ近年成長した現代もしくは近代アートは、その時その時の世の中の動きで価値が変化しています。降って湧いたように出てきた20代の人の絵が人気になれば、巨匠達を抑えて驚きの価格になることがあります。それが売れるからさらに驚きです。

ですが、このような絵は不況になると売れにくくなることがあります。前からいる重鎮達の方が、根強い固定ファンも付いているからか安定しています。

○スイスUBS銀行がメインスポンサーのアートバーゼルの危機

絵画の売買が目的のアートフェアとして中心存在のアートバーゼルは、存続の危機になっています。スイスUBS銀行がメイン単独スポンサーですが、世界的に安心と思われていたスイス銀行が諸外国から脱税幇助の疑いをかけられ安心の地位を失っているからです。

アートバーゼルは近現代アートに関心を持っていて、森美術館(六本木ヒルズのところ)はUBSコレクションとして、近現代アートを質量ともに揃えて展示しています。

アートバーゼルは100ほどのイベントをするような巨大組織なのでなくなるとは思えませんが(なんとも言えません)、この一大市場がなくなるかもしれないと思うとスポンサーの経済不況も心配です。

○古美術は経済の動きに影響しない?

新しいものが入ることがなく常に古いものを好む業界なので波がなく淡々としていて、不景気とか好景気はあまり関係ないようです。

○絵を買う人はどんな人達?

気になりますよね。お金を持っている人というイメージが強いですが、ストリートで販売している人もいますし、余裕のある人とかオシャレな人でしょうか。写真や掛け軸を購入する人も同じようなものでしょうか。

また少し違う感じもします。実家に帰ると掛け軸は季節ごとに変わっているイメージですが、掛け軸も現代ではなかなか買いに行こうと思いません。住宅形態が床の間がないマンションが増えたせいもありますが、掛け軸があると格好良いですね。

実際、個人だけではなく、法人や都道府県などの公共団体が購入することもありますね。経済の動きにいちいち左右されるほどのギリギリの資金で、普段絵を買っているのではないと思うので、そういう人達が購入するのは、流行り廃れのない絵を好むのかなぁと感じます。真相は分かりませんが。

○不況を逆手にとってアートで盛り上げましょう

シャッターに絵を描いて(落書きNG)街を活気づかせようとしたり、アートを使って再建させるプロジェクトもあります。不況だからこそ、絵を買って部屋と気分を明るくするのも良いですね。私は好きな現代アートを買って、白い壁に飾りたいと思うこの頃です。